エルサレム、これであなたも立派な巡礼者!ヴィアドロローサ制覇!後編
こんにちは、テンです。
それでは昨日の続き、いよいよヴィアドロローサです。
●キリストが十字架を背負って歩いたヴィアドロローサを巡る
ユダに裏切られたキリストはそこで捕らえられた。その後死刑判決を受けたキリストは十字架を背負わされ、キリストが処刑されるゴルゴダの丘まで十字架を担いだまま歩いていくのだ。
エルサレムにはその歩いていった道をたどることができ、その道はヴィアドロローサと呼ばれている。巡礼者はそのコースを辿るのが定番。
僕らは信者でもなんでもないが、信者の気持ちになって順番に辿ってみることにした。
全部で14箇所あり、それぞれをステーションと呼んでいるようだ。
多分ガイドブックか何かがないと絶対に見つけられないし何が何かわからないと思う。
僕らはロンプラの地図と、とあるサイトを頼りに歩いた。
第1ステーション:イエスが死刑判決を受けた場所
全てのステーションにはマークがあり、見にくいが写真右上の黒い丸にローマ数字で数が振られている。
ちなみに第1ステーションはなんと現在学校の中にあって、学校の営業時間以外に行かないとその現場は見れない。僕らは見れなかったので写真なし。
第2ステーション:イエスが十字架を背負わされた場所
現在は教会になってます。2つ教会があります。
その教会にまさにイエスが十字架を背負わされる場面のレリーフがあります。
教会の地面にも着目してほしい。これはイエスが服を脱がされたとき、その服を兵士達が奪い合ったとされているのだが、誰が服をもらうのかを決める為に行ったゲームの跡だとされている。
○Xゲームみたいな感じなのかな。
第2と第3ステーションの間にエッケホモアーチという名前のアーチがあります。
エッケホモ、ラテン語でこの人を見よという意味。ピラトス総督が群衆にイエスを見るように叫んだ場所と信じられているとか。ピラトスはキリストを殺したくないが、群衆が殺せ殺せと叫び、お前達が殺そうとしている人はこんな偉大な人なんだよ、ちゃんと見なさいという意味で叫んだんだとか。
第3ステーション:イエスが十字架を背負いながらつまづいて倒れた場所
こけただけでその上に教会ができるんですよ。
キリスト教って本当になんでもかんでも教会にしたがるみたいで、マリアが初めてキリストに母乳をあげた場所教会とかがあるんですよねw
こんな感じでコケたようです。世界広し、歴史は長しと言えど、コケた銅像を作られたのは彼だけでしょう。
第4ステーション:母マリアが十字架を背負ったイエスに出会った場所
ここももちろん教会になってます。教会の中にあるその場面を描いた銅像。
子が死刑になり今から殺されるとなった時の母の悲痛な表情がこの銅像に表現されています。
銅像前には足跡がモザイク画で残されていて、その足跡のところにキリストが立ってマリアとハグしたとか。親子愛の深さよりも、こんなピンポイントで立ってた場所を特定した方の熱意に感動。
第5ステーション:キレネ人シモンが(誰w?)イエスに代わって十字架を背負わされた場所
観光客と土産売りでごった返す通りにあり、建物の中に入れるというわけでもない様子。
突然現れたシモンって誰なんやw
そしてなんで急に出てきて十字架背負わされてるんやw
第6ステーション:ベロニカ(誰w?)がイエスの顔を拭いた場所
これもただの通りにあるだけ。
また突然出てきた新キャラ、ベロニカ。
布でイエスの汗を拭ったら、その布についた汗がキリストの顔の形になったんだとか。完全ホラー。
絵画によるとこれくらいくっきり顔が写ったらしいです。恐怖。
第7ステーション:イエスが2回目に倒れた場所
また倒れはったようです。
普通の通りです。2回目なので今回は教会も何も作らなかったようです。
第8ステーション:イエスが悲しむ女性たちを慰めた場所
これも普通の通りにあって、しかもひっそりしていてかなり見つけにくかった思い出。
ここの逸話というかストーリーは、イエスが死ぬことを嘆いた一般女性達を、私の為に泣くのはおよし、そのかわり自分の子供達の為に泣いてあげてとかよくわからないことを言って慰めたんだとか。
第9ステーション:イエスが3度目に倒れた場所
毎度倒れるイエス様。
これが一番どこにあるか見つけるのが苦労した。
階段登ってぐるっと回ってたどり着く。
夜に来ると倒れたイエスの姿を映し出したネオン電灯が見える。記念すべき3回目やしそろそろお祝いモードか。
第10ステーション:イエスが服を脱がされた場所
ついに裸にされるイエス様。
第10ステーション以降は実は全て同じ建物内にあります。
その建物こそがおそらくエルサレムで最も有名な教会である<<聖墳墓教会>>です。
漢字から想像される通り、この教会にはキリストの教会があるのです。
第10ステーションは聖墳墓教会入り口にあります。
これが入り口。人が虫のようだ。。
巡礼者のみならず一大観光地になっていて、一際人気があるスポットなので人が多すぎる。
第10ステーションはこの写真の右側の汚い緑っぽい色の帽子のような天井をした建物のこと。
これです。
もう一つ入り口には見どころがあって、よくみると2階の窓のところに梯子が見えません?
これです。
なんでも不動の梯子と呼ばれていて、その名前の通り150年以上にわたってこの場所にずっと置かれているんだとか。詳しくはWikiに載ってるので興味があればどうぞ。
ちなみにまたヴィアドロローサから脱線しますが、ここの入り口の鍵、誰が管理してると思いますか??
建物の管理人?ローマ教皇?政府?
全部違います。
答えはなんと、イスラム教徒なんですね。
キリストの墓なのになぜイスラムなのと思うのは当然の疑問。
この教会は実はカトリック、コプト、正教会、アルメニアなど色んな宗派のキリスト教がそれぞれ対立しながら、それこそ領地を奪い合うようにそれぞれの区画が管理されているのです。
この部屋はカトリック、その横の部屋はギリシャ正教会という感じ。
そしてそれぞれが非常に仲が悪く、この入り口の鍵を誰が管理するかの喧嘩の収集がつかず、それならいっそ全く関係ない奴が持つ方がいいんじゃないか、ということでイスラム教徒が管理するようになったらしいです。
おいおい、いいのかそれでと思ってしまうのは僕だけでしょうか。
第11ステーション:イエスが十字架に磔られた場所
いよいよ建物の中に入っていきます。クライマックスが近づいてきました。
11ステーションは入り口からすぐ近くの階段を上った2階にあります。
人が集まりまくっているので行けばどこかすぐわかると思います。
ここでは第11ステーションの舞台であるキリストが十字架に釘で磔にされている場面が描かれています。
第12ステーション:イエスが十字架上で息を引き取った場所
第12ステーションは第11ステーションの真横にあります。
第12ステーションの題材の様子が表現されています。
キリストと言ったら十字架、そんなキリスト教の象徴となる場所だけあって人混みは半端時じゃありません。普通に引きで写真を撮ると人しか写らないレベル。
さらにここに人が集まる理由がもう一つあり、なんと上の写真の像?が立ってるところの真下に祭壇があり、さらにその祭壇の下にキリストが磔にされた跡である穴が残っていて、さらになんとなんと、それを触ることが出来るのだ。
もちろん凄まじく並ぶのだが。。2,30分はかかった僕らの場合は。
これがその祭壇と穴。ちょっと見にくいが、真ん中に穴が空いたピザみたいなもの、それが十字架が刺さっていた穴なのです。
こんな感じで一人一人中に入って触りながら拝むことが出来る。
信者の方はここにキスしたりするが僕らは普通に参拝。信者でも知らない人が口をつけたところに口をつけるなんて出来やしないよ。
第13ステーション:ヨセフがイエスの遺体を引き取った場所
まずは絵から見てもらいましょう。
このイエスの亡骸が横たわっているベッドのようなもの。現物が残っていて、そこがまさに第13ステーションです。
それがこれ。石です。
聖墳墓教会の入り口入ってすぐにあるので、おそらく全員が一番最初に目にするものがこれで、絶対に見逃すことはないでしょう。
上の写真はなかなかレアな写真。なぜなら、
通常は信者の方々がこのように岩にスリスリしてお祈りしているからです。
第14ステーション:イエスが埋葬された場所
そしていよいよ本当のクライマックス、イエスの墓である第14ステーション。これがあるから教会の名前は聖墳墓教会であり、これを見ずして聖墳墓教会は語れない。ディズニーランドに来てit’s a small worldに乗らないで帰るようなもの。
ただしこのイエスの墓はit’s a small worldとは正反対。
というものめちゃくちゃ、はちゃめちゃに、とんでもなく、ぶっ飛んでいるくらいに、もう嫌になるほど混んでいます。最低でも1時間半は覚悟してください。
聖墳墓教会内で一際長い列を見つけたら、あっイエスの墓待ちだと思って間違いなし。スプラッシュマウンテン並みに混んでます。
これがイエスの墓。この建物の中にイエスの墓があり、非常に狭く少しづつしか入れません。この周りに長蛇の列が出来てます。
この建物の裏側は宗派は不明ですが祭壇があります。帽子がタルるート君みたいで可愛い。
墓入り口。
入り口ではこの黒い服を来た神父?が順番抜かしをする輩がいないかどうか見張っています。
丁度僕らの前で堂々と順番抜かしをして入ろうとした白人男性がいて、その白人男性がこの人たちは友人なんだ(もちろん嘘)と言って割り込んできました。
それを見た神父さんが、だめだ出ていきなさいと注意。
ただこの白人男性言うことを聞かない。
そこで神父さんが言い放った言葉がすごい。
「ではあなたの前で今日の参拝を中止する」
後ろには2時間以上も並んだ参拝者がたくさんいる。この白人男性のせいで参拝中止になったらブーイングどころではないでしょう。
たまらず白人男性出ていきました。
尚中は写真撮影禁止。薄暗い部屋が2つ続いており、奥にはキリストの棺が置かれていて、一部触ることができます。
キリスト教なんて一ミリも信じてない僕ですが、さすがにここでは何か神聖なものをビンビン感じました。
ぜひ、並んで生で見てくださいね!
聖墳墓教会はヴィアドロローサ のためだけの教会ではないので、今紹介した以外にも、というより今紹介したしたのはごく一部で、他にも部屋が沢山あります。
ただ正直説明書きもないので知識がないとそれらが何なのかさっぱりわかりません。僕らも調べたのはヴィアドロローサだけだったので、綺麗なぁ、厳かだなぁという浅い感じで見て終わりました。
おそらくガイドつけるなり若しくはちゃんと勉強してから来た方が100倍楽しめます。
ちなみに僕らは聖墳墓教会は3回行ってます。
一発目は下調べせず突っ込み何が何かわからず退散。2回目は勉強後楽しく観光したもののキリストの墓が並びすぎてそこだけ諦めて退散、3回目はキリスト墓だけ見にやってきました。
●スペシャル企画、時間がない人のための、並ばずにキリストのお墓を見る方法!!
時間がある旅人ならキリストのお墓を見るのに2時間並んでも痛くも痒くもないでしょう。
だがしかし弾丸旅行で来られている社畜のあなた、ここで2時間を使うなら他にここも見れるしあれも見れるし、、どうしようと悩んでしまうのではないでしょうか。そんな社畜に朗報!
もう一切並ばずにキリストのお墓を見ることができちゃうんです!
その方法はとっても簡単。
なんとキリスト教のお墓はエルサレムに二つもあるんですねーww
エルサレムの旧市街地の北、ダマスカスゲート近くにそれはあります。
その名も<<The Garden Tomb of Jerusalem>>。日本語だとエルサレムの墓の庭という感じでしょうか。
同じキリストのお墓なのになんとこっちはガラガラww
中に入ると受付でご丁寧にマップをもらうことができます。それも日本語あり。
中はお墓というより、お花が植えられていて、名前の通りちょっとしたガーデンになってます。ブドウ絞り機があったり貯水池があったりとちょっとしたお散歩にもってこい。
さて、されこうべの丘に向かいます。
キリストが処刑された丘の名前はゴルゴダの丘です。ゴルゴダとは実はユダヤ語でされこうべ、つまり頭蓋骨を意味するのです
なんとここの丘、よく見ると骸骨に見えるのだとか!だからここがゴルゴダの丘なんだという理由らしい。
そしてこれがされこうべの丘!
ど、どこが骸骨ですか汗
しかも雑なフェンス邪魔すぎるw
10分ほど頑張って探しましたが結局一ミリも骸骨に見えず。。
しかもそんな大切な丘なのに、なんと目の前バス停ww
これは墓に期待するしかない。
ここがお墓入り口。入り口は狭く、人1人が通れるくらい。
そして中は、、、何もないw
いっちょ前に中は写真撮影禁止なので遠巻きからこそっと取った写真ですが、鉄格子の中に何かあるのかというと特に何もないんですw
聖墳墓教会と雲泥の差ですよ。
でもここがキリスト教の墓だと主張する根拠がちゃんとあるんです。
なんでも聖書で書いてあるキリストの墓の特徴とここが同じなんだとか。
それは【岩を削って作った。巨大な岩のドアで封印された、中に何人か入れるくらい広さ。】
北京原人でもいいんじゃないかww
でもでも、ここならキリスト教のお墓巡りを時間をかけずに、誰にも邪魔されずに存分にお楽しみいただけますよ!
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