タンザニアのモシで詐欺にあったので詐欺師を捕まえて警察に突き出してやったお話

タンザニアのモシで詐欺にあったので詐欺師を捕まえて警察に突き出してやったお話

こんにちは、テンです。

 

現在タンザニアのモシに滞在中。

タイトルでネタバレ甚だしいが、この町で詐欺にあった。そしてその詐欺師を警察に突き出してやったという事件があった。

今日はそのことを書きたい。

 

 

このモシという町がタンザニアでの最初の町だったので、到着初日にこの町で携帯Simカードを購入したのだった。

Simカードどこで買うのかわからなかったので、町を歩いていると無数に出くわす客引き(ツアーだったりホテルだったりタクシーだったり)の男に場所を教えてもらった。町のバスターミナルの真横にあるらしい。

この客引きの男、歳は25歳から30歳くらいで、身長は170cmもないだろう、細身で小さいが、陽気で、この町のことは何でも俺に聞いてくれ!と客引きらしく元気で激しく馴れ馴れしい奴だった。

そいつが連れていってやるよと言うので、一応断ったが、最後に俺もそっちに用事があって行く予定だったとか言うので、まぁいっかと一緒に行くことにした。

 

到着した先はバスターミナルの外れの店舗ではなく露店のお店。道の真ん中にテーブルが1つ置いてあるだけ。そこに4人以上の男たちがたむろしていた。いかにも怪しい。

まぁ怪しくても使えればいいやと、とりあえず値段を聞く。

テン「Sim欲しいけど、プランと値段教えて」

店員の男「No worry!(安心して!)」

テン「いや、値段を聞いてるんやが、いくらなの?」

店員の男「安心して!!」

テン「だからいくらやねん」

店員の男「リラックスリラックス!」

と言うやり取りを何度も繰り返す。

 

テン「値段言わないなら言わないでいいが、高かったら買わないからな」

と言うことだけは念押しで何度も言っておいたのだが、案の定勝手に1週間5GBをチャージして35,000シリング(1700円)を請求してきた。

どう考えても高いので不要と言うと、

店員の男「もう登録も携帯にチャージもしたんだ、今更要らないはないぜ」

と典型的な後出しジャンケン詐欺。

ただ、こっちもこっちで

テン「だから値段言わないなら、高かったら買わないって何度も言ったよな。Sim抜いて返すから、要らんもんは要らん」と引き下がらない。

テン「とりあえず公式の値段表を見せろよ。Sim会社のホームページかなんかに載ってるやろ」

と言うと、ようやくここで値段表を見せる。

がそこには 1GB/1日が5000シリングとだけあり、彼ら曰く1週間なのでこれかける7日の35,000シリングだと。

いやいやそんなバカな話あるかと。普通1週間用のデータパッケージがあるし、1日だけ有効なデータをあらかじめ7日分づつ予約するかのようにチャージできるかって。

イライラしたのでそういうのを大きな声で反論していたら、気づけば周りに5,6人くらいの野次馬が集まっていたw

ただ店員の英語力がクソで正直話にならない。

押し問答をしている時に、最初にここに連れてきた客引きが間に入り、納得いかないもののもう時間をかけるのもあほくさくなり、5000だけ値引きされ結局30,000シリングで手を打つことにした。

 

 

そして2日後。

突然携帯のインターネットが使えなくなる。どうやらデータ容量がなくなったようだが、携帯で調べる限り購入した5GBに対してまだ1.2GBしか使ってない。

やっぱり騙されていた。

 

とりあえずSIMを買ったところに行く。そこで状況を説明するが全く取り合ってもらえない。詐欺なら警察呼ぶぞと言うが、そんなことで警察かよというような舐めた態度をしていたので、本当に警察を呼んできてやったw

正直最初に警察署に行った時はこんなSIMのしかも1700円くらいのことで取り合ってもらえないと思っていたが、モシは外国からの観光客で経済が成り立っている町。その観光客に調子こいたことする奴に対してはかなり厳重に対応するようだ。

一人の女性警察官と一緒に露店に戻る。

 

するとさっきまで全く会話する気もなかった店員の態度が変わり、また僕らがSIMを購入していた時のいざこざを見ていたその時の野次馬も現れて僕の見方をして色々話してくれ、警察を挟みながらの何度も言い合いの中、詐欺であったことをついに認めた。

何と購入する時に見せた1GB/1日の1日分だけチャージし、それを7日分だとか偽っていたのだ。本来1週間プランもあり、通常の5倍以上の料金を払わされていたのだ。

今思えばチャージが完了した時に5GBで7日間のチャージが完了したというメッセージが届いたのだが、そのメッセージの番号が完全に個人の番号からだった。つまり騙すため業者になりすまして送ってきたのだ。

今思えば明らかに怪しいのに、正直送ってきたメッセージの番号やらを見ていなかったので気づかなかった。悔しい。。

 

 

ひとまず本来あるべき1週間で5GBのプランに再びチャージしてもらい携帯は復活。

ただ今いる店員はその時の店員と違うようで本件については無関係らしく、黒幕はその時の店員と、そして何と僕をここまで連れてきてくれた最初の客引きだった。まさかのあいつが犯人の一人だったとは。。。

 

よし、取っ捕まえて懲らしめてやろう。

客引きの男の顔は覚えている。それにそいつは今僕らが泊まっているホテルのビルの下のテナントに入っているツアー会社で働いていると言っていたのでとりあえずツアー会社に行ってみた。

が、結論言うと案の定というかそのツアー会社で働いているということも嘘だった。

ところが、逆にこの嘘がツアー会社の人を怒らせた。そりゃ怒るのも無理はない。なにせその客引きの男はこのツアー会社の社員だと偽って客を安心させて詐欺を働いているわけだ。勝手に自分の名前を使って悪さをされているわけだ。下手したらそいつのせいでこの会社の評判がガタ落ちする可能性も十分にある。

ツアー会社「俺たちもそいつを捕まえるのに協力する。君だけでは危ないかもしれないので彼を連れていきたまえ」

と言うと、身長190cmはあるだろう、体は鋼のように鍛え上げられた、超ムキムキでゴリマッチョな黒人男性が現れたw

 

彼らによると、こういう寸借詐欺のようなことをする奴らの居場所は大体分かっているそうで、多分すぐそこのバーで飲んでるはずだと言うのでそのバーに行ってみたら、詐欺師の客引きが普通に椅子に座って酒飲んでいてちょっとワロタ。

 

ツアー会社のマッチョさんが、店の中で騒動を起こしたくないので犯人がいたら理由つけて店の外に呼び出してくれと言うので、僕一人で犯人の元に行き、偶然君を見かけたんだけど、ちょっと用事があるんだけどよかったら手伝ってくれない?と適当なことを言って店の外に連れ出した。

そこには仁王立ちで出待ちをしていたマッチョさん。その犯人に向かって、「おいお前、今からそこの事務所まで行くからついて来い。話がある」とヒップホッパーのような超重低音ボイスで無表情で語る。

マッチョさんこええ。。。。。

 

何が何だかわからない犯人はそれはもうあまりの恐怖を感じたのか、それまで笑顔だった表情が一気に泣きそうな顔になり、「何が起こったんだ!!説明してくれ!!話ならここでしよう!!!」と焦りと恐怖で叫ぶ。

マッチョさんはそれにも一切動じず「いいから黙ってついて来い。お前が何のために呼ばれているのかお前が一番わかっているだろう。話は事務所でだ」と泣き叫ぶ犯人の首根っこを猫のように摘み連行していった。

マッチョさんおそろしい。。。。

 

 

事務所に到着し、僕からことの経緯を犯人に話す。そして一緒に警察署に今から行くからねと伝える。

すると犯人が「俺はこのSimの詐欺については関係ないんだ!!俺は悪くない!!犯人は知っている!居場所も知ってる!1時間時間をくれ!!犯人を俺が捕まえるから!それに俺のことはこの会社の人たちが知ってる。逃げも隠れもできないから!!」

と熱弁するので、お店の人にこの彼のこと知ってると聞くと、こんな人知らないとw

そりゃそうだ、彼はここのスタッフでも何でもないんだからww

ここで開放したら100%こいつは戻ってこない。

と言うことで警察署行き決定。

俺は無実だ悪くないんだ!と叫ぶが、「無実なら正直に警察に無実だと主張しなさい、本当に何にも悪いことしていないなら警察署行くことに何の問題もないよね?」と言い返し、マッチョさんの連行で一緒に警察署に向かった。

警察署までの道中で犯人が「俺には妻も子供もいるんだ!!!!!」と泣き叫ぶので、「そうかそうか、なら正直に警察に何もしてないって言うんだよー」と言って相手にしない。

てかその発言って完全に犯人のセリフじゃないかw

そして呆気なく犯人のうち一人を捕まえたw

 

 

事情聴取を書かされている間ずっと犯人が俺は関係ないんだとか犯人を捕まえるから!と叫ぶが警察に静かにしてその壁の下に座っていなさいと怒られていた。

さてここからもう1人の犯人であるSim屋の店員探し。名前も住所も割れてるので放っておけば捕まるのだが、どうしても自分で捕まえたかったのだ。マッチョさんも乗り気だし。

僕は正直そいつの顔を全く覚えていなかったが、僕と犯人の最初の購入時のやりとりを見ていた人がいて(というか大声で喧嘩してるかのようなやりとりしていたので多くの人がその様子を見ていたのだがw)、その人がそいつ知ってるぜと助けてくれるようだ。

 

犯人がたむろしている場所は大体わかっているようで、そのあたりをくまなく探すが今回は全く見つからない。1時間くらい捜索したが見つからなかったので、携帯番号をシェアして犯人を見つけたらマッチョさんに連絡、マッチョさんが俺に連絡するということで一旦解散した。

 

そして解散してから30分も経たないうちに電話が!

犯人の目撃証言があったようだ。

目撃された場所に向かう間になぜかどんどん捜索隊が増えていくww 完全にみんな楽しんでるw  正直狩をしてるみたいで面白かったw

結局15人くらい集まり、5人ずつくらいのグループがそれぞれ散らばって犯人を見落とさないよう犯人に追い込みをかける。完全に警察24時w

 

そしてとある店に到着。そこはいわゆる違法ドラッグを販売している場所だった。ああ、やっぱりこういう悪さする奴ってこういう場所にいるんだなと妙に納得してしまった。

 

いよいよ中に踏み込む。逃げられないように全方位から店を囲みながら突入。

 

ところが、、、なんとニアミスで5分前に出て行ったらしい。

 

その後も捜索を続けるが行く先行く先全てがアングラな怪しげなところ。

小者の詐欺師を捕まえるだけなのにモシの町の闇組織の全容を見ているかのよう。

 

そしてついに、、、見つからなかったw  1時間以上探し回ったが、そんなに大きな町でもないのだがどうしてもどこにもいなかった。

まぁ全員が顔知ってるし名前も割れてるので明日には捕まるよと。ということで捜索打ち切り。

 

実は翌日早朝で次の町に行くバスを予約しているので今日を逃すと犯人を捕まえるところにいることができない。犯人捕まえれないとお金が戻らないが、お金より警察24時みたいな瞬間を目撃出来ることを楽しみにしていたのでそれが一番残念。

 

ただ関係もないのに沢山の人が助けてくれたのが嬉しかった。一応一人はとっ捕まえたし。

助けてくれた人たちが口々に言っていたのは、観光で成り立っている町で観光客に感謝すべき立場なのに、その観光客に悪さをする奴らは町にとって、強いては自分にとっても悪なんだと。

お礼として、犯人捕まって金が戻ってきたら皆で酒でも飲んで使っていって解散した。

 

軽犯罪に対して最近ナメナメ状態だった気がする。ちょっと気を引き締めよう。

 

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